
2025年7月20日(日)に投開票された参議院議員通常選挙で、埼玉では自由民主党、国民民主党、立憲民主党、参政党が議席を獲得しました。


自民党の現職、古川俊治候補はトップで当選しました。医師、大学教授、弁護士といった経歴を生かし、医療なども含めた政策を訴え、広く支持を得たかたちです。
自民党は非改選の関口昌一議員もトップ当選しており、埼玉県内では安定的な勢力を見せています。

国民民主党の新人・江原くみ子候補は、「手取りを増やす夏」を掲げたほか、おひとりさまに対する政策を訴え、当選を確実にしました。
非改選勢力には無所属で国民民主党に近い上田清司参議院議員がいますが、国民民主党所属議員としては埼玉県で初の議席獲得です。

立憲民主党の現職・くまがい裕人候補は、元さいたま市議会議員で、すでに参議院議員を1期務めている実績をアピールし、当選となりました。
地盤のさいたま市北部や近隣地域で票を伸ばしましたが、予想されていたほどの支持は得られませんでした。

参政党の新人・大津力(つとむ)候補は、「日本人ファースト」を訴え、埼玉県選挙区で初の議席獲得となりました。
大津候補は、もともも市議会議員を務めていた地盤の飯能市や、外国人問題が深刻化している川口市などで票を多く集めました。
ここまで定数4議席が確定し、他の候補は落選となりました。

公明党の現職・矢倉かつお候補は、激しい選挙戦を展開し多くの支持を得ましたが、国民民主党と参政党が躍進したこともあり議席を失いました。
上尾駅で行われた演説では、多くの支持者が詰めかけ、演説終了後には「かつお」コールが巻き起こるほどでした。

日本共産党の現職・伊藤岳候補は、票の広がりを欠き厳しい結果に終わりました。党として埼玉県選挙区に持っていた1議席を失ったかたちです。
伊藤候補は大宮駅を中心に選挙運動を展開し、演説も繰り返し行いましたが、次点で落選した矢倉候補に2倍近い票差をつけられました。

日本維新の会のりゅうのまゆみ候補も当選とはなりませんでした。日本維新の会は全体的に広がりを欠いています。

チームみらいの武藤かず子候補も当選とはなりませんでした。一方で、比例区で立候補していた安野たかひろ代表は当選しています。

社民党は久しぶりに選挙区に立候補者を立てましたが、高井たまき候補は当選とはなりませんでした。

れいわ新選組の桜井ななえ候補も当選とはなりませんでした。桜井候補は農業と福祉を中心に政策を訴えましたが、勢いのある現職や国民民主党・参政党には及ばなかったかたちです。
そのほか、日本保守党(石濱)の石濱哲信候補やNHK党の山田信一候補、日本誠心会の増山優花候補や無所属の齋藤嘉英候補、それに日本改革党の津村大作候補が立候補していましたが、いずれも落選しました。