さいたま市長選挙が今週末投開票 5選目指す現職・清水勇人氏に共産元市議・加川義光氏、元衆議・沢田良氏、無所属・小袋成彬氏、保守党・西内聡雄氏が挑む

2025年5月25日(日)投開票のさいたま市長選挙に向けて、各候補が遊説などに力を入れています。

任期満了に伴うさいたま市長選挙は5月11日(日)告示され、届け出順に

・日本共産党公認で元市議の 加川義光(加川よしみつ)(75)

・無所属で現職の 清水勇人(清水はやと)氏(63)

・無所属で元衆議院議員の 沢田良氏(45)

・無所属でミュージシャン・実業家の 小袋成彬氏(34)

・日本保守党公認で自営業の 西内聡雄(西内としかず)氏(51)

の5氏が立候補しています。

現職の清水氏はすでに4期16年市長を務めており、大宮駅周辺の再開発など、清水市政をどう評価するかが選挙の焦点となります。

加川義光(かがわ・よしみつ)氏は日本共産党公認の新人で75歳。教員を12年務めた後、旧浦和市の浦和市議選に立候補し初当選し、以来浦和市・さいたま市通算で7期28年市議を務めました。

加川氏は「市民の声と平和、憲法を大切にするさいたま市をつくる」としており、水道料金の引き下げや学校給食費の無償化を政策に掲げています。子育て世代・高齢者世代への福祉を充実させるとするほか、さいたま市が計画している与野中央公園のアリーナ建設計画や武蔵浦和義務教育学校の設置、地下鉄7号線の岩槻延伸に反対しています。

清水勇人(しみず・はやと)氏は無所属現職で63歳。2003年の埼玉県議会選挙に初当選後、2期目途中の2009年にさいたま市長選挙に立候補し、現職の相川宗一氏らを破り初当選しました。

以来市長を4期16年務めている清水氏は「希望のまちへもっとシンカ!」をスローガンに、東日本共創(協奏)都市の創造や災害に強いまちづくりを公約として掲げています。また、政令指定都市幸福度を1位にしたことや、市民満足度の上昇などの実績をアピールしているほか、市議会では自民党・公明党・立憲民主党などと良好な関係を築き、市議会議員の半数以上は清水氏の支持に回っています。

沢田良(さわだ・りょう)氏は無所属の新人で45歳。2021年の衆議院議員選挙に日本維新の会から立候補し、比例復活で当選。2024年の衆議院議員選挙で落選するまで、1期3年務めました。

沢田氏は事業の効率化や市民税の減税を主な公約として掲げていて、地下鉄7号線の延伸は白紙撤回するとしています。「おむつ定期便」や中学校給食費の無償化などの子育て支援にも力を入れるとしている沢田氏は、大宮・浦和ナンバーの選択制や岩槻城の再建などユニークな政策も打ち出しています。北区選出の吉田一郎市議や堀川友良市議らは沢田氏の支持に回っています。

小袋成彬(おぶくろ・なりあき)氏は無所属の新人で最若手の34歳。大学卒業後にレコーディング会社を立ち上げ、2018年には自身もアーティストとしてデビューし、翌年ロンドンに移住。ロンドン在住中には旧大宮図書館のリノベーション事業やさいたま国際芸術祭2023のディレクターなどに応募していました。

小袋氏は「さいたま市のリニューアル」をスローガンに掲げ、行政主導から市民の意見を拾うまちづくりに転換することを目指すとしています。公約のビジョンとして「市民が誇りに思う街」「自然と共に生きる街」「国際的な新都心」の3つを掲げており、それぞれに4つずつ具体的な公約を示しているほか、一番取り組みたい公約は「公共空間の規制緩和」だとしています。

西内聡雄(にしうち・としかず)氏は日本保守党公認の51歳。西浦和小学校、田島中学校、県立南稜高校を卒業後、バイクのレーサーとなりました。その後は水道・リフォーム関係の会社を起業し、現在まで代表を務めています。2023年4月のさいたま市議会議員選挙には南区で参政党から立候補し、落選しています。

西内候補は「外国人問題は私が解決する」とし、外国人の生活保護廃止や減税を訴えています。また、「GHQの自虐史観教育を修正する」として愛国心を育てる教育に転換する考えです。

さいたま市長選挙は2025年5月25日(日)投開票で、午前7時から午後8時まで投票可能です。

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