映画『沼影市民プール』公開半月 浦和を中心に満席相次ぐ イオンシネマ大宮で舞台挨拶

2026年9月5日(土)、映画『沼影市民プール』が公開され、日進のイオンシネマ大宮で舞台挨拶が行われました。

『沼影市民プール』は、さいたま市南区にあった市民プールを取り上げたドキュメンタリー映画で、太田信吾監督がメガホンを取りました。沼影市民プールは1971年に開業した市民プールで、合併などを経ながら、2025年までに順次各施設の営業を終了しました。

プール跡地は、さいたま市としては初となる義務教育学校の建設が目指されていましたが、度重なる入札不調などにより、予定通りの開校は難しくなっています。プールの廃止についても、市民から多くの反対意見が相次ぎ、複数の市民団体などが署名を集めました。

映画では、廃止に至るまでの沼影市民プール最後の勇姿を美しい映像とともに克明に記録しているほか、プール内で起きるトラブルや反対運動、それに「ゲイのハッテン場」であったという側面も、時間を割いて描写しています。特にゲイに関する描写は、事実をもとにしたドラマパートを挿入する手法を用い、あくまで事実に基づきながらも、より核心に迫った表現をしています。

映画は、印象的なプールの解体シーンから始まり、その後はプールの廃止を人間の死の段階になぞらえて描写しています。関係者の証言や、営業中には見ることのできないプールの様子なども、余すことなく記録しています。

イオンシネマ大宮で行われた舞台挨拶には、監督と竹中香子プロデューサーに加え、沼影市民プールの元所長や市民団体の代表、出演者のあわせて5人が登壇しました。

このうち、元所長の會田孝志さんは「沼影市民プールのこの場所は、私にとっては本当に人生の一部でした。本当に最初は受け入れられなかったですし、何とかならないかなという思いでずっとやっていました。ただその中でやっぱりどうにもならない部分っていうのがあって、それを自分で受け入れつつ、ただやっぱり最後までやらなきゃいけない。従業員のモチベーションとか、自分自身もそうですけど、その中でやっていくというのは非常につらいところでもありました」と思いを明かしました。

映画は現在、浦和の「ユナイテッド・シネマ浦和」や、東京の「シアター・イメージフォーラム」をはじめ、全国の一部劇場で公開されています。特に浦和では連日満席が出るほどの人気で、さいたま市民の沼影市民プールへの関心の高さがうかがえます。

義務教育学校の建設については、その方法が適切かも含め、いまだに市民からの反対意見も根強く、さいたま市は地域住民や沼影市民プール利用者、それに義務教育学校の建設を前提で武蔵浦和に転居してきた家族連れなどに、丁寧な説明を重ねることが求められます。

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