【鉄道博物館】「いろいろ、とりどり。鉄道広告」開催中! 「名広告」や「新幹線から見えるあの看板」も

みなさん、こんにちは!

日進大宮なび代表のnorthです。

今回は、鉄道博物館で開催されている収蔵資料展「いろいろ、とりどり。鉄道広告 ~あの日、あの場所、あの広告~」についてご紹介します!

企画展の概要

さいたま市大宮区大成町3丁目にある鉄道博物館は、2007年の開館以来、車両の展示はもちろん、収蔵資料を活用した企画展を行ってきています。本館2階には「スペシャルギャラリー」が2つ設置されており、今回はスペシャルギャラリー1で、収蔵資料展「いろいろ、とりどり。鉄道広告 ~あの日、あの場所、あの広告~」が、スペシャルギャラリー2で連動企画「駅弁( )デザイン展」が開催されています。

先日、別件で鉄道博物館に伺った際、企画展を見学させていただいたのですが、これがあまりにも良すぎて、今回取材を申し込みました。展示資料の希少性などは違うにしても、共感度や感激の度合いでいえば、東京国立博物館の本阿弥光悦展に匹敵するレベルです(要はめちゃくちゃ良かったということです)。

今回の鉄道広告展では、日本の鉄道広告のはじまりから、戦時中の鉄道広告、戦後やバブル期の「名広告」まで、幅広く展示を行っています。学芸員の方に解説していただいたので、企画展の内容を見ていきましょう!

鉄道広告のはじまり

日本で最初の鉄道広告は「鎮嘔丹(ちんおうたん)」という薬の広告で、1878年(明治11年)に掲出が許可された記録が残っています。残念ながら現物は残っていませんが、今回の企画展ではそれを許可した文書と、明治30年代を中心とした鉄道広告を見ることができます。

当時の駅構内の様子はこんな感じ!

報知新聞(現在はスポーツ紙として存続)の広告が見えるほか、三井呉服店(三越)が美人画を使った広告を掲出していました。これは1901年(明治34年)ごろの様子で、新橋駅の構内を描いています。

こちらは東海道線大磯駅に掲出された米国製紙巻きたばこの屋外看板!

駅裏の山にある逆三角形が、大きな広告なんです。最初、あとからつけた矢印かと思いましたが、実際はこういう広告だったそう・・・! 今でもアドトラックが景観を損ねるなどの問題がありますが、当時からそういった批判はあったようです。

たばこ店の店頭にあった、同様の形状の広告はこのような感じです・・・!

「東洋唯一の地下鐵道」あの超有名広告も展示

みなさん、こちらの広告に見覚えはありませんか?

そうです、複数の教科書に掲載されている、地下鉄銀座線開業時のポスターです!

上野~浅草間を結んだ銀座線は、当時としては画期的な新しい交通手段でした。こちらのポスターは最初期のグラフィックデザイナーである杉浦非水による作品で、歴史的価値だけでなく美術的価値も高いポスターとなっていますよ。

このころのポスターは非常に秀逸なデザインが多く、「長良川の鵜飼」でこんなかっこいいポスターを作っちゃうくらいです。まるで映画のポスターですね!

東海道新幹線でおなじみ「727」

みなさん、こちらの看板を見たことはありませんか?

東海道新幹線の車窓から見えることでおなじみ、「727(セブンツーセブン)」の看板です。

727は大阪の化粧品メーカーで、1979年から沿線への広告の掲出を開始しました。今回、鉄道博物館では727に取材を敢行! 看板掲出の裏話などがまとめられています。かなり見ごたえのある展示とインタビューなので、ぜひ現地でご確認ください!

かつて駅構内に多数設置されていた「ノザキのコンビーフ」の広告も展示されています。

懐かしい人はかなり懐かしいのではないでしょうか・・・!

戦時中は規制も

時代は少し戻り、戦時中の広告も展示されています。

こちらは、雑誌『旅』に掲載された鉄道省の広告。「鐵道は兵器だ!」と大きく書かれており、不要不急の旅行をやめるよう呼び掛けています。『旅』を名乗る雑誌なのに、ご時世は「旅をするな!」。編集部はどのような気持ちで雑誌を発行し続けていたのでしょう。

万世橋の(旧)鉄道博物館(交通博物館の前身)では、「戦時下の鐵道輸送展覧會」を開催していたようです。

かなり時代を反映した展示会ですよね・・・。そういえば、博物館の月曜休館って、このころもそうだったのかもしれませんね。

※現・鉄道博物館は火曜日休館

戦後の鉄道広告は多様化の時代

戦後になると、さまざまな鉄道広告が登場します。

こちらは臨時列車の広告! 信越線の準急「白樺号」をPRしたものになります。

大宮駅の次に軽井沢に停車するということは、今は廃線となった碓氷峠を通過していたのでしょうね・・・。

東北新幹線の開業時(1982年)には、等身大パネルも用意されました。「東北時代」の幕開けです。

スポンサーやキャラクターも

JR東日本がスポンサーとなっているJリーグクラブ「ジェフユナイテッド市原」(現在は「ジェフユナイテッド市原・千葉」)ですが、1998年から2000年まではJR東日本のロゴが入ったユニフォームを使用していました。こちらのユニフォームは、埼玉県出身で浦和レッズなどでもプレーした、酒井友之さん所有のものになります!

学芸員さんのこだわりで、人工芝を敷きサッカーボールも置いてありますよ。

約20年にわたって活躍した「Suicaのペンギン」も広義の鉄道広告。まもなく約25年の任期を終えますが、その人気はいつまでも続くでしょう。

あの「名広告」もお忘れなく

鉄道史に残る名広告といったら、みなさんは何を思い浮かべますか?

やっぱり、JR東海の「クリスマス・エクスプレス」ではないでしょうか。

山下達郎さんの『クリスマス・イブ』に乗せて、遠距離恋愛のカップルが新幹線ホームやコンコースで、帰ってくる恋人を待つ不安や期待を描いた、鉄道史にも広告史にも残る名作中の名作です。深津絵里さんや牧瀬里穂さんなどが出演して、「社会現象」ともいえるブームとなりました。

「クリスマス・エクスプレス」は会場内で実際に映像を上映しています!

なんでも、見入ってそこからずっと動かない人もいるとか笑 それほどの名作です。

そして、JR東日本の「JR SKI SKI」。

毎年、期待値の高まる俳優さんを起用して、ガーラ湯沢など、JR東日本が強みとするスキーを宣伝しています。

印象に残るキャッチコピーを多く生み出しており、学芸員さんは写真の「愛に雪、恋を白。」(1998~1999シーズン)がお気に入りだそうです・・・! 確かに、なかなかの名コピーですよね。 この年は吉川ひなのさんが起用されており、実際のポスターも展示されています。

私のお気に入りは「ぜんぶ雪のせいだ。」(2013~2014シーズン)。この年は川口春奈さんが起用され、音楽はSEKAI NO OWARIの『スノーマジックファンタジー』が使われています。このコピーひとつから、いろいろな情景が想像でき、またスキーに行きたくもなる、とても秀逸なコピーです。

駅弁展も同時開催

隣のスペシャルギャラリー2では、サテライト展示「駅弁( )デザイン展」が開催されています!

( )には、(と)や(が)など任意の助詞が入るということ。

駅弁をデザインの視点から見ていきます。

地元の駅弁も展示されています。

こちらは大宮の駅弁「盆栽すし」!

すしという名称ですが、実際にはお魚はほとんど使われていなかったようです。

こちらは名物駅弁、淡路屋さんの「ひっぱりだこ飯」!

つぼに入った美味しいたこ飯が有名で、器も多種多様なデザインが存在します。

ウルトラマンや、ドクターイエローとコラボした器も!

見るのも食べるのも楽しくなりますね。

税関・・・コラボ・・・??

関東ならこっちの方が馴染み深いですかね。

横川・荻野屋の「峠の釜めし」や・・・

鉄道博物館の収蔵する大船軒の掛け紙も展示してあります。おめでたい絵柄や名所案内など、ユニークな柄の掛け紙が多数展示されていますよ。

ぜひ、あわせてご覧ください!

まとめ

本日は鉄道博物館で開催中の企画展についてご紹介しました!

ここに載せた資料はまだ一部で、ほかにもたくさんの展示物があります。

大変好評らしく、珍しく会期延長も決定していますので、この機会にぜひ足をお運びください。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました!

イベント名「いろいろ、とりどり。鉄道広告 ~あの日、あの場所、あの広告~」「駅弁( )デザイン展」
会場鉄道博物館
住所さいたま市大宮区大成町3丁目47番
公式HP企画展ページ
会期2026年7月11日(土)~11月9日(月)
開館時間・休館日鉄道博物館に準ずる(火曜休館)